毎年オフの風物詩になりつつある、横浜DeNAベイスターズの1年間の戦いを撮ったドキュメンタリー映画、『FOR REAL』
2018年も12月14日より上映が始まり、さっそく観に行ってきました。
今年はあまりハマスタに行けなかったけど、FOR REALはバッチリ観に来た! #baystars pic.twitter.com/O69lZNbp10
— やすペン|株式投資 & 雑記ブログ (@penpenkabu) 2018年12月16日
今年は4位でシーズンを終え、クライマックスシリーズに進出できなかったものの、今年も選手達の舞台裏を見ることができる貴重で興味深い作品に仕上がっていました。
本記事では普段は見ることのできない『FOR REAL』ならではの印象に残ったシーンを紹介していきたいと思います。
※以下、ネタバレの内容も含んでおりますのでご注意ください。
※内容(主に選手のコメント)に関してうる覚えの部分があります。間違いがございましたらご了承ください。
目次
打撃陣に怪我人続出の6月
交流戦序盤でのロペスの離脱
開幕から今永、濵口、ウィーランドといった主力先発陣が不在だったベイスターズだったが、何とか昨年以上の成績で交流戦を迎えた。
しかし、交流戦序盤でロペスが右太ももを負傷。
ベンチ裏で横になり、トレーナーに診てもらいながら
「もう年なのかな」
と、つぶやくロペス。
それに対し、
「もうおっちゃんなんだから無理しないで」
と返す筒香。
苦笑いしながら
「ウルサイダマレ」
と日本語で言い返すロペス。
チームの中心選手の怪我という深刻な場面ではあるが、2人の仲の良さが垣間見えてほっこりもした。
そして、改めてベイスターズのファミリー感や、助っ人外国人であるロペスがチームにフィットしていると感じることができたシーンだった。
主力が軒並み不在の中、怪我を抱えながらスタメン出場し続けた宮崎

その後、ロペスに続き、ソト、筒香が離脱、梶谷も不在で、交流戦終盤は宮崎が4番を務めていた。
それにともない、前後の3、5番には佐野、楠本、山下、中川大など実績の少ない選手が入り、打線はかなり厳しいやりくりを迫られていた。
それでも若い先発投手陣や4番宮崎の奮闘などもあり、交流戦を何とか5割近い8勝10敗で終えたベイスターズ。
そんな矢先、交流戦明けの中日戦で走塁中に足を負傷してしまった宮崎。
トレーナーからは「明日、明後日は休もう」の声
しかし宮崎は
「(明日も)出るよ」
「明日のほうが悪化してるでしょ?」
「でも出るよ」
と返す。
のちのインタビューで「ここで休んではいられない、自分の代わりはいくらでもいる」と答えていた宮崎。
昨年の首位打者とはいえ、まだレギュラーになって2年目、プロ野球の世界で長く活躍していくための厳しさを感じることができた。
高城のトレード
7月。高城と白崎のオリックスへのトレードが発表された。高城は目覚ましい活躍をしていたわけではなかったが、ムードメーカー的存在でファンからも愛されていた選手だけにショックを受けた人も多かったと思う。
作品内では、ロッカールームで荷物をまとめている高城を映していた。
そんな高城に声をかける筒香
「トレードされるってことは相手に必要とされてるってことだぞ」
「チャンスだと思ってがんばれよ」
そして
「明日送別会開くから来いよ!」
と最後まで優しいキャプテンが印象的だった。
また、山﨑は昨日の試合のウイニングボールをプレゼント。
山﨑「ウイニングボールやるよ」
高城「じゃあなんか書いてくださいよ」
山﨑「なんて書いてほしい?」
高城「そこは考えてくださいよ」
といった、トレード前最後の貴重なやり取りも観ることができた。
最後にチームメイトの前で涙ながらに挨拶をする高城(今季1軍出場のなかった白崎も一緒に挨拶をしていた)。その後も涙は収まらずいろいろなスタッフに挨拶をし、球場を去っていくところが撮影されていた。
高城のベイスターズ愛がこれでもかと感じられてウルっと来たシーンだった。
最後のあいさつでも「日本シリーズで戦いましょう」と言っていたが、高城にはオリックスで頑張ってもらって日本シリーズでベイスターズと戦ってほしいと強く思った。
8月、スターナイトでの3連敗、最下位転落。「カメラを止めろ!」

一年でハマスタが一番盛り上がる時期、『YOKOHAMA STAR☆NIGHT』
そこで巨人にまさかの3連敗。守護神山﨑も救援に失敗し最下位転落。
作品ではその試合後のロッカールームを映していた。
山﨑にカメラを向けるスタッフ。それを見たロペス。
「(ヤスアキ)を撮るな」
「いい加減にしろ」
ロペスのチームメイトへの愛が感じられる場面だった。助っ人外国人というと、チームより個人の成績といったイメージもあるが、ロペスにはそういった印象は全く感じられない。
ロペスは精神的にもチームの柱であり、ベイスターズは本当にいい助っ人を取ったなと思う。
2019年で36歳になるが、ロペスがいるうちに何とかリーグ優勝をしてほしい。
キャプテンと守護神のやり取り

9月、守護神山﨑はヤクルト戦の9回を抑え試合終了。
作品では試合後整列しファンに挨拶をしている中、山﨑を小突きながら声をかけるキャプテン筒香を映していた。
以下山﨑が語る、その時の筒香とのやり取り
筒香「セットポジションになったとき背中が丸まっている。」
「何縮こまってんだ」
「自信を持って投げろ」
そして、そのままブルペンへ向かい、バッターボックスに筒香自ら立ち、堂々と打席に入るときと、背中を丸めて自信なさげに立つのではこんなに違う、と身をもって見せてくれた。
ほかのチームのことはわからないが、試合後にここまでしてくれるキャプテンはなかなかいないんじゃないかと思う。
今オフにメジャーへの思いを語った筒香だが、キャプテンの日本一になった瞬間をファンとしては何としても見たい。
今年も普段は見れない舞台裏を知ることができて面白かった!
筒香は本当に偉大なキャプテンだが、来年が横浜でのラストになってしまうのだろうか。。 #baystars #FORREAL— やすペン|株式投資 & 雑記ブログ (@penpenkabu) 2018年12月16日
CS出場ならず、監督の後悔。そして2019年に向けて

2018年、3位とわずか1.5ゲーム差で4位に終わったベイスターズ。
Bクラスが決まった試合後のロッカールーム、コーチ陣の前で話し始めたラミレス監督。
「この結果は監督である私の責任」
「コーチの実力派Aクラスに値していた」
「コーチに任せないで私が決めすぎていた」
とコーチとのコミュニケーション不足を認め、謝罪をしていた。
しかし、今年は4位に終わったとはいえ、就任から2年連続Aクラス、昨年は日本シリーズ出場と、就任当初の懐疑論を吹き飛ばし、本当によくやっていると思う。
作品の最後ではシーズン後の秋季キャンプの様子が映し出され、選手と田代・鶴岡・三浦といった新任も含めたコーチ陣が積極的にコミュニケーションを取っていた。
来シーズンはこそはチーム一体となってラミレス監督を胴上げしてほしいと強く願っている。